2011/09/14

TOFU(豆腐)、世界を渡る。

昨夜はNHK BS-1の番組「地球テレビ エル・ムンド」の生放送だった。

(ブログの新しい読者のかたに説明させていただくと、この5月から月2回水曜日、MCとしてレギュラー出演しています)

この日のトークゲストはネパール大衆歌謡歌手のスンダリ・ミカさん。 とても前向きで明るく元気なかたで、こちらもしっかりと元気をいただけた! ネパールでもっとも有名な民謡だという「レッサム・フィリリ」を生歌で聞かせてくださり、楽しかったなあ。

今回、他のコーナーでもネパールの話が多く、にぎやかな放送となった。

左から、スンダリ・ミカさんのバンドのおふたり、冨田晶子ちゃん、私、スンダリ・ミカさん、アンディ、マギー、今週のバンド・瀬木貴将バンドの瀬木さん。
私のコーナーでは今回「豆腐」がテーマ。

豆腐がなぜエル・ムンドなのか?

(「エル・ムンド」とはスペイン語で「世界」を意味し、私のコーナー「池田美樹のFabulous Women」では、女性がワクワクするような「何かと世界との関わり」を紹介することになっています)

豆腐は日本発祥ではなく、8世紀頃、遣唐使によって中国から入ってきた食べ物。独自の発達を遂げ、16〜17世紀頃、南蛮貿易で日本から欧米に渡った。しかし「味がなくておいしくない」と、最初は馬や牛などの餌にしか使われていなかったらしい。

それが、ベジタリアンやナチュラリストの間で「ローカロリーでヘルシー」と食べられるようになり、1975年に出版された「THE BOOK OF TOFU」という本が大ヒットしたことで、アメリカではスーパーマーケットに並び、一般の家庭で食べられるようになる。 この本、今でも売れ続けているのだとか。

250ものレシピが掲載されている「THE BOOK OF TOFU」。
しかも「豆腐」に当たる英語もイタリア語もフランス語もスペイン語もなく、豆腐は「TOFU」という名で世界中で流通しているって! 知らなかった!

このように、豆腐が世界中でヘルシーフードとして食べられているのは知っていたけれど、その豆腐は日本から輸出されているのかな、なんて漠然と思っていた私。ハワイでも作られているんですね!

ALOHA TOFU。絹ごしも木綿もある。
アロハ豆腐」。日系人の鶴さんと亀三郎さんがハワイに渡って1950年に創業し、もう60年以上オアフで豆腐を作っている。今は3代目のポールさんご夫妻が経営。

3代目のポールさん。
昔は日系人にしか食べられていなかったけれど、今は健康ブームもあってロコにも大人気なんだとか。生物なので日本には持って帰って来れないから、ハワイに行ったら現地でぜひ食べてみたいな。

もうひとつ、スペイン・マドリッドで日本人のかたが作っている豆腐も紹介させていただいた。TOOFU-YA」というメーカーだ。

TOOFU-YAのオーナー、高住正幹さん。

アレンジした味付き豆腐。
なかなか受け入れられない豆腐を広めるため、野菜入り、フルーツ入りからなんとチョコ入り、また、大豆を使ったスイーツまで、食べやすいようにアレンジ。

休日には自宅に人を招き、豆腐づくしの料理を食べてもらい、理解を深めてもらうよう努力したという。

開業25年。今ではフランス、ドイツ、スイス、イギリスなど8か国以上に輸出されているのだそう!

オーナーさん達の話を聞けば聞くほど、その努力に本当に頭が下がります。

夏に採れた大豆で作る「新豆腐」は秋の季語。この日は、

風あれば海の香のする新豆腐

という俳句を作った。豆腐を食べながら、大海原を渡って世界中に飛び出していった豆腐に思いを馳せて…。

次回の私の 「地球テレビ エル・ムンド」出演日は9月28日水曜日。お時間があればぜひご覧ください!