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今回のトークゲストはイラン人映画監督のアミール・ナデリ氏。現在はニューヨークを拠点にしている。日本映画が大好きで、黒沢や小津を始めとする日本の映画監督達に多大なインスピレーションをもらったと話す監督、なんと今回、初めての日本映画を撮ったという。
作品は「CUT」。 現在公開中。
日本語は全然話さないのですか? と監督に聞いたところ「not at all」。それなのに日本語の台詞の日本映画を作ってしまうというパワーはすごい。VTR中も放送終了後もおしゃべりの止まらないエネルギッシュな方だった。
私のコーナー「池田美樹のFabulous Women」では、今回は着物の柄にちなんで「梅の花」にまつわる話をした。
まだまだ寒い時期だが、地域によってはちらほらと早咲きの梅が咲き始める季節。
梅は『春告草』とも言われて、春の訪れを告げる日本の代表的な花。でも実は日本古来のものではなく、奈良時代に中国から伝えられたものなのだ。
中国の文化を取り入れることは当時の最先端の流行。とても“エル・ムンド”なものとして、当時の貴族達はこぞって庭に梅の木を植えて鑑賞したのだそうだ。
その当時の梅の花のとっておきの楽しみ方というのが…
(ここで晶子ちゃんがフレームイン、梅の花を浮かべたお酒をサーブ。マギーにはノンアルコールの甘酒。)
こうやって梅の花を愛でながらお酒を飲んで歌を詠み合う、というのが当時の貴族達には最高のセンスあるおしゃれな遊びだったのだ。実はこれが今の花見の原型といわれている。
(その後平安時代には梅は「香り」を愛でるものとして桜の観賞に関心が移っていった)
今はこうして、梅といえば日本人になじみの深いものになっているが、もうひとつ、意外な場所で梅が愛されている。その場所とは、ハワイ。
「クラックシード」はハワイではポピュラーな乾燥させた果物のこと。 |
こうやって店主がジャーから注いでいるのは… |
「リーヒンムイ」です! |
ハワイでは、この「リーヒンムイ」と呼ばれる干し梅が、スナックとして大人にも子どもにも大人気! しかも干し梅だけではなく、「リーヒンパウダー」というふりかけのような粉もあり、フルーツやかき氷などにかけて食べるのです。
この文化、アメリカ全体ではなくハワイだけのもの。しかも今に始まったことではなく、150年ほど前、中国の移民がハワイにやってきたときに干し梅を持ってきたのが始まり。長い航海の間、日持ちするようにと梅や果物を乾燥させて持ってきたのがハワイに広まった、というわけ。
みなさまも、今度ハワイに行った他時はぜひリーヒンムイにチャレンジしてみてください!
中国では梅は“幸運”を象徴するものなので、私も今年1年の幸運を祈って梅を季語に使って一句詠んでみた。
白梅のひらいてここに始まる日 美樹
今年1年がみなさまにとって素晴らしい、幸運に満ちた年になりますように!